東京科学大理工学系数学'25年前期[2]

空間の点を通りを方向ベクトルとする直線をとし、点を通りを方向ベクトルとする直線をmとする。
(1) P上の点とし、Qm上の点とする。また、直線PQは直線と直線mに垂直であるとする。このときPQの座標、および線分PQの長さを求めよ。
(2) 上に2

があり、m上に2

があるとする。ただし、t は実数とする。四面体ABCDの体積をとする。を求めよ。
(3) t を動くとき、の最大値と最小値を求めよ。
 


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解答 本問では、問題文を見てすぐに気づくことがあります。直線の方向ベクトルのz成分が0上の2ABz座標がともに1であることと、直線mの方向ベクトルのz成分が0m上の2CDx座標がともに1であることです。これは、本問の重大なヒントで以下ではこれを利用して考えていくことにします。なお、空間ベクトルを参照してください。

の方向ベクトルの
z成分は0であり、直線は点を通るので、直線は平面上の直線です。実際に上の2ABz座標は1です。 ・・・@
mの方向ベクトルのx成分は0であり、直線mは点を通るので、直線mは平面上の直線です。実際にm上の2CDx座標は1です。 ・・・A
@より、直線上の点は、
tを実数として、
 ・・・B
と書けますが、より、上の点については、を満たします。
Aより、直線
m上の点は、sを実数として、
 ・・・C
と書けますが、より、m上の点については、 ・・・D
を満たします。


(1) B,Cより上の点Pm上の点Qについて、
は、の方向ベクトルと垂直で、
 ・・・E
は、mの方向ベクトルと垂直で、
 ・・・F
Eより,Fに代入して、
 ∴
Eに代入して、 ∴
よって、Pの座標は ......[]Qの座標は ......[]
 ∴ ......[]

(2) のとき、ABCDであり、@より線分CDと平面との関係を調べると、Cz座標は1より大きく、Dz座標は1より小さく、右図のように線分CDは平面と交点Mを持ち、Dでとすると、よりで、Mの座標は ・・・G
このとき、四面体ABCDを平面で切ると、四面体CABMと四面体DABMに分かれます。2つの四面体の底面である△ABM(平面上にある)の面積Sは、

 ・・・H
Cz座標は3,△ABMは平面上にあるので、四面体CABMの高さは2Dz座標はなので、四面体DABMの高さは4です。よって、四面体ABCD体積は、Hより、
......[]

(3) のときにも、(2)と同じように計算したいのですが、z座標は、のとき、よりなので、Dは平面から下側にありますが、z座標は、,つまり、のときには、Cは平面から上に、のときには、Cは平面よりも下にあります。
CDz座標について、よりなので、の場合でも、直線m上で、3MCDは上からこの順に並びます。 ・・・I
なお、
Mが直線mと平面との交点でもあることに注意すると、のときにも、Mの座標はです。
のとき、四面体ABCDを平面で切ると、体積が0になる場合も含めて、四面体CABMと四面体DABMに分かれます。2つの四面体の底面である△ABMの面積Sは、

 (より正です) ・・・J
Cz座標はなので、四面体CABMの高さは,四面体DABMの高さはです。四面体ABCDの体積は、Jより、
 ・・・K
のとき、四面体CABMの高さは,四面体DABMの高さはのままです。四面体ABCDの体積は、Iより、四面体DABMの体積から四面体CABMの体積を引いたものになり、四面体ABCDの体積は、Jより、
 ・・・L
よってK,Lより、いずれの場合もです。は周期周期関数なので、の範囲で考えます。微分すると、

ここで、 ()より、のとき,即ち、の範囲では、
(2)の結果より
より、増減表は以下のようになります。
t 0   
00
44

増減表より、の最大値はの最小値は ......[]



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各問題の著作権は
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なお、解答は、
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