東大理系数学'05年前期[3]

とする。ただし、eは自然対数の底である。
(1) ならばであることを示せ。
(2) を正の数とするとき、数列 ()を、によって定める。であれば、
であることを示せ。


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解答 この問題は京大'84[6]をはじめとして、あちこちの大学で出題されてきている問題です。東大でも、毎年1題か2題、入試頻出技巧を使う問題が出題されています。

(1) 1次の導関数は、 (合成関数の微分法を参照)
2次の導関数は、
におけるの増減表は、

x
1

0
0()

増減表より、において、
また、
単調増加関数

(2) 原問題で特に聞かれているわけではないのですが、定型問題なので、ふつうこうやる、という筋道でやっていきます。
という方程式を考えます。(1)という条件をつけているので、ここでも、の範囲の解を考えます。ここで、
という関数を考えます。

の増減表は、
x
1

0
()

増減表より、において、,従って、単調減少関数です。
より、,即ち、は、において、ただ1つの解を持ちます。

・まず、の場合を考えます。

は単調増加でなので、
以下、同様にして、,・・・・・・
となり、全ての自然数
nについて、です。

また、
単調増加関数だから、より、
,・・・・・・
となり、全ての自然数nについて、です。

は、において
微分可能な関数なので、
平均値の定理より、の場合にはの場合には、として、
となるcが存在します。どちらの場合においても、なので、(1)の結果より、

よって、
この不等式で項の番号を1ずつ小さくしてゆくと、
,・・・,
これらを使って、

ここで、とすると、右辺
はさみうちの原理より、

の場合には、,・・・・・・
より、全ての0以上の整数nについて、

以上より、 ......[]


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