東大理系数学'99年前期[6]

であることを示せ。ただし、は円周率、は自然対数の底である。


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解答 前半は平凡な部分積分の計算ですが、後半は、最近、東大前期でよく出題されている数値評価の問題になります。試験会場でいろいろなアイデアをひねり出せるようにしておくことが大切です。

 (半角の方式を参照)

 (部分積分法を参照)



よって、を示せばよいことになります。
まず、なので、ですが、

なので、なら示せますが、は示せません。
さりとて、より、

では、ですが、試験会場での手計算ではとても展望がありません。
そこで、いろいろと工夫が必要になるわけですが、以下に種々のアイデアを掲げておきます。

(1) 接線の利用
のグラフは下に凸で接線から上に来ることを利用します(曲線の凹凸を参照)
計算しやすい値が出てくるように、におけるの接線を考えると、より、
においては、のグラフは接線よりも上に来るので、
 ・・・@
(2) の接線の利用
のグラフは上に凸で接線から下に来ることを利用します。
における接線は、より、
においては、のグラフは接線よりも下に来るので、
 (以後は@)
(3) 平均値の定理の利用
関数に平均値の定理を適用すると、より、
 ()
となる実数cが存在します。
より、
 (以後は@)
(4) ニュートン法の利用
方程式:の解はです。
におけるの接線は、より、
x軸との交点は、として、

のグラフは上に凸なのでx軸との交点は、その接線とx軸との交点よりもx軸正方向にずれた位置に来ます。
 (以後は@)
(5) テーラー展開の利用
の近くにおけるテーラー展開:
を知っていれば、 (問題によっては、より高次の項まで必要なときもあります)とおいて、
においては、よりは増加で、
これより、として、
 (以後は@)
注.大学入試では、の場合のマクローリン展開で充分な場合がほとんどです。


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