東工大物理'08年前期[2]
nモルの単原子分子理想気体を考える。気体の圧力をp,体積をV,温度をT,気体定数をRとしたとき、状態方程式はで与えられ、内部エネルギーEはである。以下では、その理想気体が、なめらかに動くピストンの付いた密閉された容器に入れられ、断熱変化する過程を扱うことにする。
[A] ピストンを少し動かすことにより、内部エネルギーがEからへ、体積がVからへ、温度がTからへそれぞれ微小変化した。 (a) との間に成り立つ関係式を求めよ。 (b) をTとVを用いて表せ。 (c) C,aを定数として、TとVとの間にの関係が成り立つと仮定する。このときとなることを示せ。ただし、微小量εおよび実数bについて、としてよい。 (d) 問い(b)と(c)の結果より、aの値を求めよ。
[B] ゆっくりとした状態変化により、この理想気体が体積,温度の状態から体積がの状態に移った。 (e) 設問[A]の結果に基づき、その間に気体が行った仕事をn,R,T,,を用いて表せ。
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解答 断熱変化の問題としては、よくあるタイプの問題です。
......[答] ・・・@ (b) (∵ @) ∴ ......[答] (c) 問題文の式: ・・・A において、体積のとき、温度として、 ・・・B B÷Aより、 ∴ Aより、 (d) (b),(c)より、 ∴ ......[答]
[B](e) Aでとして、 体積のとき、温度だから、 ・・・@体積のときの温度をとして、 ・・・A
A÷@より、 ∴ これより、気体が行った仕事をWとして、熱力学第一法則より
∴ ......[答]
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