東大理系数学'20年前期[6]
以下の問いに答えよ。
(1) A,αを実数とする。θの方程式
を考える。のとき、この方程式はの範囲に少なくとも4個の解を持つことを示せ。 (2) 座標平面上の楕円
C: を考える。また、を満たす実数rに対して、不等式 が表す領域をDとする。D内のすべての点Pが以下の条件を満たすような実数r ()が存在することを示せ。また、そのようなrの最大値を求めよ。 条件:C上の点Qで、QにおけるCの接線と直線PQが直交するようなものが少なくとも4個ある。
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解答 のグラフを描いておいて、のグラフをいろいろ平行移動させ、交点のでき方を調べたり、楕円を描いて、いろいろと接線・法線を引いて、どこから法線を引くと条件を満たすか、など、試験会場でも時間をかけて調べる必要があると思います。こういう問題では、運の良い悪いもかなり影響してしまいます。教えてもらってしまえば大したことでなくても、方程式が本当に4解持つか考えるときなど、鋭い嗅覚で運をつかむことも大切です。
(1) 方程式 (*) 従って、 (*)は、,,の各範囲に少なくとも1解を持ちます(中間値の定理を参照)。
について、,,について場合分けします。
・,つまり、のとき、 ,より、
@より、(*)は、において、少なくとも1解を持ちます。 ・,つまり、のとき、より、は(*)の解です。
・,つまり、のとき、 ,より、
Aより、(*)は、において、少なくとも1解を持ちます。 以上より、のとき、方程式(*)は、の範囲に少なくとも4個の解を持ちます。 追記.これで、(1)は示せているわけですが、ここで、鼻を利かせて、だったらどうなるのか、ということを調べてみます。
のとき、との振幅はともに1になります。のグラフを描いておいて、のグラフをいろいろ平行移動させていくと、だいたい、4交点を持ちそうなのですが、との山の位置が重なったらどういうことになるのか、ということに気づきます。
例えば、のグラフを左に(方向に)だけ平行移動させると、あたりで山の位置が重なります。そこで、,の場合を調べてみます。方程式(*)は、 このときは、方程式(*)は、の範囲に3解しか持ちません。でなければ、方程式(*)が必ず4解を持つとは言えないのです。
これと垂直な直線は、x,yの係数をひっくり返して、片方にマイナスをつけることにより、 (c:定数) ・・・D これがQを通ることから、
,つまり、 よって、Dは、
不等式という書き方から、とおいて、 Eが楕円上の点を通るとして、 θの方程式: ・・・F が、少なくとも4個の解を持つのは、(1)より、,すなわち、のときです。
つまり、となるようにrをとれば、となる全ての点Pについて、条件Cは満たされ、条件Cを満たすrは存在します。
また、のときには、(1)の追記で述べたように、となって、Fが4解持たない場合があるので、4解持つためにはであることが必要で、rの最大値は ......[答]
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