慶大理工数学'23[4]

(1) において常に不等式が成り立つような実数bの値の範囲はである。

以下、bを満たす0でない実数とし、数列を、
 ()
で定義する。

(2) が成り立つことを証明しなさい。

(3) である。

(4) nbを用いて表すと、となる。

(5) である。


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解答 (4)漸化式を作るので、当然部分積分になりますが、ちょっと引っかかるかも知れません。

(1) bが両辺に別れていてはやりにくいので、で割って、1つだけにします。
のとき、与不等式は、となり、常に成立します。
のとき、与不等式両辺をで割ると、
 (不等式の証明を参照)
・・・@ または  ・・・A
@より、
においてより、これが常に成立するためには、,つまり、 ・・・B
Aより、
においてより、これが常に成立するためには、,つまり、 ・・・C
とB,Cより、 
......[]1 ......[]

(2) かつのとき、が常に成立するので、
において、より、

 ・・・D (定積分と不等式を参照)
この左辺と右辺は、
より、Dは、
よって、 ・・・E
はさみうちの原理より、
以上より、かつのとき、です。
(証明終)

(3) かつのとき、

......[]
注.とおいて置換積分すると、xのときt より、
となるのですが、(2)(3)の定積分においては、t をそのままと書いています。と書きます。こう書くと、定積分の上端と下端は0のままでよいことになります。

(4) 漸化式を作ろう、ということで、部分積分するのですが、これを、
と見て、
とすると破綻します。
も、うまく行きません。
(合成関数の微分法を参照)より、なので、

これで、を部分積分を用いてで表そう、という最初の思惑とは異なりますが、項番号を1つずらせて、
......[] ・・・F

(5) (2)を利用するのだろう、ということで、(4)で求めた漸化式を用いて、がどうなるかを調べてみます。Fの両辺にをかけて、
 ・・・G
感じをつかむために、としてみます。


 ・・・() と仮定すると、Gを用いて、
 ・・・H
よって、数学的帰納法より、となる自然数nに対して、()が成立します。Hの両辺にをかけると、

 ・・・I
かつのとき、Eより、,ここで、とすると、より、 (はさみうちの原理を参照)
このとき、Iでとすると、右辺→
を満たすので、Iでとして、とすると、
[]より、
......[]



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