早大理工数学'03年[5]
放物線のうち、の部分をCとする。C上の点Pに対し、原点OからPまでのCの部分の長さをsで表す。xとyをsの関数とみなして,とおくとき、以下の問いに答えよ。
(1) の値を求めよ。 (2) 次の等式を示せ。
, (3) PにおけるCの法線上にあり、Pとの距離が正の定数aである2点のうち、Cの下側にあるものをQとする。v,wを,,,を用いて表せ。 (4) Cの長さをLとし、PがC全体を動くときの、Qの描く曲線の長さをMとする。を求めよ。ただし、を用いてもよい。
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解答 曲線の長さは、現行学習指導要領の範囲外(「ゆとり教育」見直しにより復活することになっています)なのですが、本問では、結局最後まで、曲線の長さの積分を計算しないですんでしまうので、以下では、「曲線の長さ」を、
曲線のの部分の長さであれば、
媒介変数表示された曲線,のの部分の長さであれば、
という定積分に読み替えてください。
放物線のの部分の長さsは、より、
・・・@ で与えられます。
注.@の定積分の計算は、京大理系'02年前期[4]、置換積分(その3)の例3を参照してください。本問では、結局最後まで計算しません。ただし、早大理工'98年[5]では、計算する必要のある問題が出題されています。
・・・B ∴ ......[答]
(2) ですが、Aではがxの式で表されているので、合成関数の微分法を利用して、をまずxで微分し、をかけることにします。 (∵ B) 同様にして、
Pが原点の場合()を除いて、法線の傾きは、 (,つまり、)右図で直角三角形PQRについて、QR:PQ = :と(1)の結果より、 , QはCの下側に来るので、 , ......[答] Pが原点の場合()はQですが、,(1)の結果よりのときなので、このでOKです。
(4) 曲線Cの長さLは、@の定積分の上端を1として、
・・・C (3)の結果をQの描く曲線の媒介変数表示と見て、の部分の曲線の長さMは、 ・・・D (2),(3)の結果を用いて、
(符号に注意) これらより、Dの根号内は、
(∵ (1)) よって、Dは、
被積分関数がxの関数の形をしているので、sに関する積分をxに関する積分とするために、@を用いて置換積分します。より、,s:のとき、x: ∴ ......[答]
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