阪大理系数学'23年前期[1]
nを2以上の自然数とする。
(1) のとき、次の不等式が成り立つことを示せ。 (2) とするとき、次の極限値を求めよ。
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解答 極限値の問題です。交代級数(が各項についていて、正負が各項ごとに入れ替わる)なので、やりにくさはありますが、はさみうちの形が見えているので問題ないでしょう。
(1) は、初項:,公比:,項数:の等比数列の和です。よって、 与不等式の不等号に挟まれた部分は、
・・・@ これで与不等式は、と同値になります。なので、より、が言えればよいことになります(不等式の証明を参照)。
右図を描けばすぐに確認できますが、とおいて微分すると、より、はにおいて減少関数で、より、のグラフはにおいて下に凸(関数の凹凸を参照)です。,よりのグラフは、2点,を結ぶ直線から下にあり、直線から上にあります。よって、 (微分法の不等式への応用(2)を参照),つまり、,各辺にをかけて、 となり、@より、与不等式が成立します。
(2) (1)の不等号に挟まれた部分のですが、このままではに結びつかないので、を引っ張り出すために(1)の不等式の各辺をの範囲で積分します(定積分と不等式を参照)。 ・・・A A左辺は、
A右辺は、
よって、Aより、
各辺にをかけると、 注.ですが、 (m:自然数)のとき、 というような考え方も知られています。
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