東大理系数学'24年前期[2]

次の関数を考える。
 ()
(1) を満たす実数αで、となるものを求めよ。
(2) (1)で求めたαに対し、の値を求めよ。
(3) 関数の区間における最大値と最小値を求めよ。必要ならば、であることを用いてよい。


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解答 絶対値付き定積分も一本道の問題ですが、本問では、として置換積分した後、混乱しないように注意が必要です。

問題文のは、積分区間をに分け、
絶対値を外して積分します。
のとき、
のとき、
よって、

 ・・・@
は、とおく(置換積分を参照)と、tのとき、θ (βを満たす角)
 ・・・A
は、とおくと、tのとき、θ (です)
 ・・・B
また、
 ・・・C
 ・・・D
@=A−C+D−Bより、
 ・・・E

(1) 微分するにあたって、なので、βxの関数であることに注意します。
より、
 (逆関数の微分法を参照)
よって、Eを微分すると、
とすると,即ち、よりとなるαは、 ......[]

(2) なので、正接の加法定理より、


より、 ......[] ・・・F

(3) Eでとすると、
Eでとすると、のときなので、
Eでとすると、このときなので、
 ( F)

 (対数関数を参照)
増減表は、以下のようになります。
x 0    1
  0  

両端のどちらの方が大きいかが問題になりますが、差を取ってみると、
なので、より、,よって
増減表より、における、最大値は,最小値は
......[]



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