早大理工数学'08[1]

aを正の定数とする。xy-座標平面において、曲線と、直線とで囲まれた部分をDとおく。以下の問に答えよ。
(1) Dの概形を描き、その面積を求めよ。
(2) 直線を軸として、D1回転してできる図形の体積を求めよ。


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解答 気力が必要な微積分の計算問題ですが、(1)は、Dの概形を捉えるのに凹凸まで考える必要があるので、陰関数で扱うよりも陽関数にしてしまう方がやり易いと思います(陰関数の微分法を参照)(2)は、定型問題ですが、正答するのはなかなか容易ではありません。ここでは、2通りの扱いでやってみたいと思います。但し、必ずしも、座標回転でラクになるとも言えません(極形式を参照)

(1) 曲線: ・・・@
は、より、を定義域とします。また、@は、
直線: ・・・A
とは、を共有します。@より、
 ・・・B
 
()
よって、@のyは単調減少です(関数の増減を参照)
 ()
よって、@のグラフは下に凸です(ということは、において、@の方がAの下に来る。関数の凹凸を参照)
Dの概形は、右図で黄緑色で着色された部分。

Aは、と変形できるので、
Dの面積Sは、
 (定積分と面積を参照)

......[]

(2) 右上図において、曲線@上の点Qから直線Aに下ろした垂線の足をR,点Pから直線Aに沿い右下に向かってu軸をとり、とします。
このとき、点Rの存在範囲:を考えて、Dを直線Aを軸として回転させてできる図形の体積Vは、
 ・・・C (斜回転体を参照)
と表されます。点Qと直線:との距離を考えることにより、
 ・・・D (点と直線の距離を参照)
また、点Qを通って、直線Aに垂直な直線は(2直線の平行・垂直を参照)
 ・・・E
AとEを連立することにより、交点Rx座標は、

はこのx座標の倍で、 ・・・F

uのとき、t
よって、Cは、Fの置換により
(置換積分を参照)、Dを用いて、



......[]
(uの積分のままでもできますが、上端がとなってがつく分だけ若干面倒です)

別解 面積と回転体の体積を座標回転でやってみます(極形式を参照)
複素数を時計回り(負方向)回転して、になるとすると、
 ・・・G
Bに代入すると、

2乗すると、

従って、曲線@を反時計回り(正方向)回転すると、放物線:
 ・・・H
となります。
GをAに代入すると、


従って、直線Aを反時計回りに回転すると、直線:となります。
Hと連立すると、


(1)の面積Sは、
......[] (定積分の公式を参照)
(2)の体積Vは、
......[]
 です。
曲線と直線の式を変換する必要がありますが、積分計算はラクになります。



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